子供が私立中学受験をやめたいと言ったらどうしますか。
今まで必死になって親子一緒に二人三脚で頑張ってきたのに、突然何を言い出すの？
本当に突然のことで頭の中がパニックになるかもしれません。
しかし、「そんなのあり得ない！」とか、「今までどれだけお金をかけて頑張ってきたと思っているの！」
などとは、決して言ってはいけません。
一番大切なことは子供の話を聞いてあげることです。
まずはじっくり話を聞いてあげて、自分の子供に合った対策を考えましょう。
中学受験をやめたい理由
中学受験をやめたい理由はいろいろと考えられます。
ただ、「やめたい」と、はっきり親に伝えるからには、子供にも相当の覚悟があるのだと思います。
・毎日勉強、勉強で嫌になった
・塾の勉強のペースについていけない
・周りの友達が遊んでいるのに、自分だけ勉強しているのは嫌だ
・塾でいじめられている
などなどいろいろな理由があると思います。理由が一つだけではなく、いくつかの理由が重なっている場合もあるでしょう。
親は子供の味方
私が学習塾の講師をしていた時には、どんな時でも親は子供の味方でなくてはいけない、とよく伝えていました。
中学受験は親子一緒に二人三脚で頑張っていくものです。
子供が塾をやめたいといっても、頭ごなしに否定するわけではなく、親身になって話を聞いてあげることが必要です。
つらいのは今だけだから！
今頑張っておけば、中学校になってから楽できるよ！
そういって強引に納得させて続けさせる方法もありますが、そんな単純な話ではありません。
子供にとっては今が嫌なのです。
その「今」をどうするかを子供の立場になって考えてあげるのです。
1日だけ休ませる
まず、中学受験をやめたいと言い出したその日や次の塾の日は、とにかく1日だけは休ませて話を聞き、今後について考える時間をつくります。
1日休ませることで、その日の授業がわからなくなり、つらい思いをすることは間違いありません。
ただ、少し冷静になることで、親子ともに違った考え方が持てるようになることもあります。
何が原因なのか？それを解決する方法はあるのか？
「勉強が嫌になった＝中学受験をやめる」と考えている子供も少なくありません。
そんな場合には、中学受験の話とは別に「勉強の大切さ」について納得いくまで説明してあげることが必要でしょう。
「中学受験自体が嫌」という場合には、なぜ私立中学の受験をするのかについて、もう一度考え直す必要があります。
今の学校の友達と同じ公立校に進みたいと考えている子供も多いはずです。
「今通っている塾が嫌＝中学受験をやめる」という場合もあります。
なぜ今の塾が嫌なのかを聞いてあげて、その問題を解決することで中学受験をやめずにすむかもしれません。
場合によっては、違う塾に移ったり、個別指導の塾に変えてみたりという選択肢も考えられます。
休塾という選択はない
勉強が嫌になったからという理由の場合に、1ヵ月から数ヵ月の休塾を選択する方法も考えられますが、これは絶対にやめましょう。
「休塾＝中学受験をやめる」と考えて下さい。
仮に1ヵ月間休んだとして、その期間に習ったことをいつ取り戻すのですか？
1ヵ月休塾することで、根本的な問題が解決しますか？
中学受験をやめたいといった生徒が休塾して、その結果、満足いく中学受験をしたことは私の経験上ありません。
親も冷静になって考える
子供が中学受験をやめたいと言った。その原因は、勉強、勉強と毎日言われ続ける過度なプレッシャーにあるかもしれません。
親が私立中学受験のために熱心になるのはよくわかりますが、子供の負担となってしまっては意味がないのです。
もう一度、子供との家での会話や勉強風景を考え直してみる機会になるとおもいます。
なぜ私立中学受験なのか？
地元の公立中学校に進学させる選択もあるのではないでしょうか。実際に私立中学に進学する子供は、全国で見れば７.2％です(2017年)。
親の考えだけで、嫌がる子供を無理やり受験戦争の中に放り込んでいませんか。
高校受験がない、大学受験に有利などの理由で、子供の意見を無視して私立中学受験をさせる。もしそうであれば、子供は大変な思いをしています。
もう一度、親子ともに私立中学受験をする理由を考えてみましょう。
子供の気持ちを考えて
子供は相当な覚悟をもって、受験をやめたいと言い出したはずです。
その思いにきちんと応えてあげる責任が親にはあります。親子ともに納得いくまで話し合いをしましょう。
この際、きっぱりと中学受験を諦める選択もあります。違う中学受験塾への転塾や個別指導に変える選択もあります。
小学生では先を見据えた十分な判断が出来ないこともありますが、私立中学への進学が全てでないことは事実です。
私立中学に進学しても、毎日の通学時間の長さに嫌気がさして、不登校になる生徒もいます。私立中学の勉強のペースについていけなる生徒もいます。
何が正解かは一概には言えませんが、今の子供の気持ちを優先した考えに立ってあげるのが一番だと思います。
まとめ
子供が中学受験をやめたいと言い出すことは、特別なことではありません。
ただ、その時には子供の話をしっかりと聞いてあげて下さい。親の意見の押し付けにならないようにだけは注意して下さい。
私立中学に進学すれば、高校受験がない、大学受験に有利など様々なメリットがあることは間違いありません。また、中学受験の勉強は、たとえ公立中学校に進学することになっても、役立つことは間違いありません。
なぜ私立中学を受験するのか？
それが私立中学受験をする上で一番大切なことになります。
その根本的な部分で、親子の意見に食い違いが出ないようにしっかりと話し合い、二人三脚で進んでください。
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