「算数の宿題を親が教えていいだろうのか?」、「宿題にどこまで関与していいのかわからない。」、「そもそも子供が宿題をしない!」などなど、お子さんの学校の宿題に関する悩みは尽きませんね。
確かに学校の宿題は自分の力でするべきものですが、その一言では片付けられない問題があります。
帰ってきて真っ先にゲームをし、寝る前になって慌てて宿題をやり始める。宿題をするのも読めないような汚い字でただやっているだけ。宿題を教えて!と、せがまれることもしばしば。そんな状況になっていませんか?
今回はそんな、算数の宿題の教え方、学校の宿題と親の関わり方について考えてみたいと思います。
宿題への取り組み
宿題は、学校から帰ってきたらすぐにさせる。これが一番大切です。
その習慣を小学校の低学年から、今からでも徹底する必要があります。
宿題は親がチェックする
少なくともお子さんがやった宿題は、毎日必ずチェックしてあげましょう。これは絶対に必要なことです。
私の息子は字がとても汚いので、ただやっただけの宿題の場合は、全部やり直しをさせることがあります。泣きながら宿題のやり直しをする息子。
しかし、何度同じことを言ってもなかなか直らない。「字が汚いとやり直しをさせるからね!」と念押ししていても、ていねいに書くのはその時だけ。かわいそうだなとは思いながらも、心を鬼にしてやり直しをさせる。それを何度も何度も繰り返して、ようやく字を丁寧に書くようになってきました。
小学生の間は、必ず宿題がきちんとできているか点検しましょう。そして時には厳しく、時には優しく接してあげることが必要です。
宿題をするときは、静かにする
お子さんが宿題をしているときに、親はテレビを見ている。こんな状況では、お子さんは集中して宿題をすることが出来ません。
私の家では、息子が宿題をしているときにはテレビは消し、私は読書をしたり、新聞を読んだりしています。
私が夕食を作っている場合でも、出来るだけ目の届く範囲で宿題をさせるようにしています。このように、親子で宿題に取り組む環境を作ることも大切です。
まだ小学生ですから、宿題に関しては親の責任が大きいと思うんです。お子さんの宿題を毎日点検して、きちんとする習慣をつけてあげることが大切だと思いますよ。
算数の宿題の教え方
宿題の質問で、圧倒的に多いのが算数の問題です。
宿題の質問にどう答えればよいか?そんな時には、次の方法が有効です。
計算問題の場合
計算問題は、学校の教科書に解き方が載っています。独自の教え方では、学校で習った方法と違う場合もありますので注意して下さい。
学校の教科書、授業中のノートを参考に計算方法を教えてあげるのが良いでしょう。
計算問題は、難しいといっても計算問題です。やり方のポイントさえわかれば、時間がかかっても自分で出来るはず。必要以上に関与することはせず、終わった後にチェックしてあげるようにしましょう。
お子さんの計算が遅すぎると感じた場合は、毎日少しずつ練習させるといいでしょう。市販の問題集などを1冊購入して、毎日1ページずつ解かせます。その時は、達成感を持たせるために、問題集に直接答えを書きこんでいくとよいでしょう。
宿題+5分の計算練習を毎日取り入れてみるのはいかかですか?
計算は算数の基礎であり、一番大切なことでもあります。計算が出来ると算数が得意になります。小学校では「計算が速い=頭が偉い」と思われます。それは、あながち間違いではありません。
計算が速くになると周りの友達からも先生からも褒められ、算数が好きになる、そして算数が得意になるという好循環になるのです。
計算が速くなって算数が得意になることは、小学生にはよくあることだよ。計算は本当に大切!
文章問題の場合
文章問題の場合は、教え方がとても難しいものです。教えようとして、つい式や答えだけを教えてしまうことにもなりかねません。以下の手順でやってみて下さい。
1.問題文を声に出して読んであげる
たったこれだけで正解が導き出せることがよくあります。
問題をしっかり読んでいるようでも、小学生のうちは読めていないことが意外に多いのです。声に出してゆっくりと問題文を読んであげましょう。
2.問題文の重要な部分に線を引く
これはお子さんの勉強方法として徹底させておきたいのですが、問題文の数字や重要な部分に線を引く練習です。初めのうちはお子さんの代わりに線を引いてあげて下さい。
慣れたらお子さんに「大切なところに線を引いて」と声をかけて下さい。
3.線分図など問題を図や表に書き表わす
1.2.の手順でも理解できない場合には、線分図などを書いてあげましょう。これも初めのうちはお子さんの代わりに図をかいてあげてください。
慣れたらお子さんに「線分図で表してみて」と声をかけて下さい。
文章題では式や答えを教えない
今、説明したようにまずは 1~3 の手順で教えてあげて下さい。かなりの問題がこの時点で解けると思います。
それでもわからなかった場合には、簡単な数字に変えた問題を解かせてみる。これをやってみて下さい。
小数や分数などが出てきて、問題を難しく考えすぎている場合があります。簡単な数字に問題を置き換えると、意味が理解できるかもしれません。
文章問題であっても式や答えを教えるだけでは意味がありません。面倒でも順を追って説明を加えていき、理解できるように見守ってあげましょう。
それでも解けない場合はどうするか
ここまで手をかけても理解できなかった場合にはどうすればいいのか。このときは、2つに判断が分かれます。
1つ目は、線分図などをかいて、答えは出せないまま持っていく。
2つ目は、1つずつ式を教えてあげて答えに導いてあげる。
どちらがいいのかは、お子さんに聞いてみるのが一番だと思います。
おすすめは1つ目の方法です。自分で考えて線分図を書き、それでもわからないまま持っていき、学校で説明を受けて理解する方法です。
ただ、答えをかかずに持ってきてはダメ!と指導される先生もおられます。その時には、2つ目の答えまで導いてあげる必要があります。
いずれにしても、式や答えを教えるのは最後の最後ということです。
算数を教える時に、ただ式や答えだけを教えても意味がないよ。考え方の手順を説明してあげよう。
現実の問題点
実際には共働きで、ここまで細かく教えることが出来ない。毎日、子供の宿題に手を取られていては、家事もまともに出来ない。
現実には当然こんな問題があると思います。
宿題は子供が自分一人でやる
結局は、宿題は自分のためのもの、自分一人でやるのが当然のこと。そう思われる方も多いと思います。
「学校で聞きなさい!」
こう突き放すのも一つの方法だとは思います。なぜなら、自分で何とかするくせをつけないと、いつまでも親を頼ってくるようになるからです。
自分の宿題は、自分でする。それを徹底するのも当然のことだと思います。わからない問題をそのまま持っていくのも、決して悪いことではありません。
それでも宿題チェックはしてあげよう
子供の宿題を教えることはしなくても、宿題をやったかどうかのチェックだけはしてあげて下さい。
誰でも楽な方に逃げたくなり、自分に甘くなるものです。
「宿題はきちんとやった?」
「うん、やったよ」
この会話だけでは、低学年の間からきちんとしつけていないと、いい加減な宿題になっていることがないとは言えません。
親の責任として、時には厳しく接することも必要ではないでしょうか。
私は毎日、宿題チェックをしています。息子もそれが当然のように思っています。
毎日宿題が出来ているかを見てあげていると、字もていねいに書くようになり、夜遅くに泣きながら、宿題のやり直しをすることはほとんどなくなりました。
子供と会話する時間
宿題チェックや仕上げ歯磨きなど、お子さんとの関わりが深いのは、せいぜい小学生まででしょう。中学生になれば、親は煙たがられ、親子の会話がない状態になるかもしれません。
小学校の今だからこそ出来ること、してあげられることもあると思います。私は出来る限り、息子との時間を大切にするようにしています。
お子さんが何でも話をしてくれるのはいつまででしょうか。毎日少しの時間、宿題点検など何気ないお子さんとの会話を楽しみませんか。
まとめ
今回は、算数の教え方、宿題と親の関わり方について考えてみました。
小学校の特に低学年の間は、宿題をするくせを徹底しておく必要があります。そのためにも親のチェックは欠かせないものでしょう。
また、算数の質問には、
式や答えを教えてしまうのではなく、やり方を説明してあげましょう。順を追ってゆっくりと説明してあげることが大切です。
しかし実際には、そこまで細かく子供のことに関わっていられないというのが本音かもしれません。
ただ、子供とのコミュニケーションということを考えると、仕事の手を休めて、子供の面倒を見てあげることも必要だと思います。
算数の問題を教えたり、宿題への関心を持つことで、お子さんとの有意義な時間を大切にしてみませんか。
きっと、勉強よりも大切なことを教えることが出来るでしょう。
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