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「昭和の日」がなくなる!?「平成の日」は?祝日法について

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日常生活
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2019年(平成31年)は4月30日で天皇が退位されることにより、「平成」という時代が終わります。

 

そして、いわゆる「平成生まれ」世代も30代に差しかかろうとしています。

そのような「平成生まれ」の若者たちと一緒に仕事をする機会も増えてきました。

最近、若い人から「昭和の終わりってどうだったんすか?」と聞かれることがありました。

 

昭和天皇が晩年のご病気から亡くなるまでは、「自粛ブーム」といわれた社会全体が静かで暗い時代でした。

その当時のことは私の記憶にもうっすら残っています。

 

しかし、今回は天皇の生前退位による新しい時代の幕開けです。

ですから、明るくおめでたく、ちょうど「ミレニアム」、つまりは2000年のような、華々しさがあってもいいのではないでしょうか?

 

「天皇陛下が自ら、長い人生の新たな進路を決定なさるというのも、今っぽくて素敵だ」と、その時はそんな話をしたのですが、みなさんはどう思われますか?

 

そんな話をしているうちに、若い人の関心事は「天皇誕生日」という「祝日」に移っていました。

彼いわく「クリスマスイブイブ」である12月23日が「平成の日」として残ってくれるのが理想だと言うのですが・・・。

 

しかし、昭和天皇の誕生日であった4月29日が現在、「昭和の日」です。

だから、12月23日が「平成の日」になるのか?

と思ったとたん、若者の口からは、「もう昭和って古いから『昭和の日』はなくてもいっすか?」という言葉が。

l今回は「昭和の日」、「平成の日?」などの祝日について調べました。

 

結論から言いますと、

4月29日は「昭和の日」のまま、そして12月23日は、平日に戻る

「平成の日」は定義されていない、となります。

 

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祝日を決めるのは誰?「国民の祝日に関する法律」の話!

祝日については、その名もずばり、「国民の祝日に関する法律」という法律によって決められています。

 

この法律は、

「国民の祝日」を定義する「第一条」

すべての祝日の「日付」と「意味」が書かれた「第二条」

「国民の祝日」のカレンダー上の扱い(振替休日など)を定める「第三条」

の三つの条文で構成されています。

 

それぞれの祝日の「意味」を読むのもおもしろいのですが、ここでは「第一条」を全文引用してみます。

ただ単に「クリスマスイブイブ」が休めて嬉しいっ!って、

それは違うぞ!

と若者に言いたい「おじさん」にお付き合いください(笑)。

 

「国民の祝日」を定義する「第一条」

自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを『国民の祝日』と名づける

 

一時期、日本国憲法の条文を読むことがブームになったこともありました。

そのくらい、憲法や法律の条文は、誰が読んでもわかる文章で書かれています。

つまり、言葉の輪郭がはっきりしていて「美しい」文章ですよね。

 

私もこうやってブログを書くくらいの文章好きなので、法律の条文はきれいな日本語の文章のお手本のひとつ、と思うことがあります。

 

それはともかく、「国民の祝日」は、ただカレンダーどおりに巡ってくるわけではありません。

当然のことではありますが、法律によって決められいます。

 

祝日を決めているのは、あなたです

日本国内の全ての法律は、「日本国憲法」のもとに制定されています。

その日本国憲法の「前文」がどのように始まるのかといえば――。

 

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し…(以下略)…

――つまり、祝日を決めているのは他の誰でもない「日本国民」

 

すなわち、わたしであり「あなた」です!! 

 

「あなたの一票が日本を変える!」といったことは、選挙のときにテレビなどで聞くくらいで、普段はなかなか意識することではないでしょう。

しかし、「祝日」についていろいろと調べていると、いま生きているわたしたちが「時代」をつくっているんだなあと、なんだかしみじみ思ってしまいます。

 

これを読んで頂いているあなたにも「しみじみ」してもらいたいと思います。

そこで、いったん「山の日」が決まるまでのいきさつに、少し寄り道をしてみたいと思います。

 

「山の日」制定から見る「国民による祝日の決定」

「平成」という時代、この約30年間に、「国民の祝日に関する法律」はさまざまに改正をされています。

 

昭和の時代に「天皇誕生日」であった4月29日「昭和の日」は、平成のはじまりのころは「みどりの日」でした。

現在では「みどりの日」が5月4日に移動し、7月20日に「海の日」の制定。

そして、いわゆる「ハッピーマンデー」制度など、「平成」という時代に「祝日」の仕組みは、何度も変更を重ねてきました。

 

そんななかで現在もっとも新しい祝日が、8月11日「山の日」です。

まだまだ馴染みが薄い感すらある「山の日」ですが、これが制定された裏事情をまとめておきます。

 

これを読めば「祝日ってやっぱり『国民』がつくってるんだなあ」と、あなたにも改めて実感していただけるのではないかと思います。

 

そもそも「山の日」がなぜ誕生したのか?

そのあたりを探っていくと話はすごく単純でした。

「日本山岳会」といった山好きの人々が、国民の代表である国会議員に「山の日をつくってほしい」という意見を出したことにはじまります。

現在、「山の日」は8月11日となっていますが、この日付に特に意味は存在せず、当初の「山の日」候補日一覧の中には「海の日の翌日」というものもありました。

 

これはわたしの推測ではありますが・・・

「『海の日』があるのに『山の日』はなんでないんだよ!」

「オレは『海より山派』なんだよ!!」

「『海の日』があるのは海だけずるい!」

 

と駄々をこねた人が、まずいたはずなのです(笑)。

おそらく間違いないでしょう。

 

そして「山の日」が最終的に8月11日に決定されるまでには、紆余曲折、さまざまな議論がありました。

しかし、日付に理由をもたない「山の日」が8月11日に設定されたいちばんの決め手となった意見は「お盆休みに近いから(お盆休みを一日プラスしたい)」というものだったようなのです。

これって「クリスマスイブイブは休みのほうがよくない???」という若者と、あまり大差ないんですよね。

 

ここで私は、よく目にする「山の日はいらない」論をするつもりはありません。

「昭和の日」に関しても、昭和天皇の誕生日が祝日としてここまで残ってきた経緯を調べていくと、その中には「4月29日を祝日から平日に戻すと、ゴールデンウイークが短くなり、経済にも悪影響だ」といった意見が出てきます。

 

また「山の日って何なん?」とツッコミ入れることは簡単です。

 

そうしたら「じゃあ海の日は?」って話にもなれば、「体育の日って何なん?なんで算数の日はないの?」と、「祝日」はなにかと「ツッコミどころ満載」なのです。

 

東京オリンピックの開会式の記念日

ハッピーマンデーの制度で「10月の第2月曜日」と決められた「体育の日」は、そもそもは10月10日でした。

これは1964年の東京オリンピックの開会式を記念して、昭和の時代にはじまった祝日です。

そのことを考えれば、こんどの2020年東京オリンピックを記念して祝日がひとつ増えても不思議はありません。

 

平成の時代には、1998年長野オリンピックがありました。

このとき同じように、「長野オリンピックの開会式の日は、祝日になるかなあ」と冗談まじりに周囲と話した記憶がある方も、案外多くいらっしゃるでしょう。

 

そんな風に、「祝日」を決めるのは、わたしであり「あなた」ですよ!という「しみじみ」が、あなたにも伝わればよいのですが。

時代とともに、その時代に生きている人々の「ちょっとした思い付き」でカレンダー自体が変化していく。

それはそれでなんだかすごいことのような気がしませんか?

 

「天皇誕生日」「昭和の日」、そして「平成の日」??

そして2019年は、天皇誕生日の12月23日を迎える前に、平成を終えるということが決定されています。

現・皇太子の誕生日は2月23日と「1をとった日」で、2020年からはこの日が「天皇誕生日」という祝日になること、これもすでに決定されています。

 

つまり、2019年は「天皇誕生日が存在しない」という、歴史上珍しい1年となるのです。

しかし、これに関連して「昭和の日」がなくなる、移動するなどの話や、12月23日を「平成の日」として残す、などの話はいまのところ出ていません。

そのため、平成の次の時代がはじまってすぐの段階では、

 

4月29日は「昭和の日」のまま、そして12月23日は、平日に戻る

 

ということになります。

 

しかし見てきたように、「祝日」というのは意外にちょっとした思い付きのような意見で、その法律が変更され続けています。

ですから、将来「クリスマスイブイブはやっぱ休みのほうがいい」という人が増えることがあれば、12月23日が祝日として復活してくる可能性もあるでしょう。

 

大正天皇の誕生日

日本の象徴である「天皇」の誕生日を、そんな冗談みたいなことに使うものじゃないよ、という意見の方に出くわしたら、こんな話をしてみてください。

それは、柔軟な思考や精力的な国内行脚などの逸話が残る「大正天皇」のお話です。

 

彼の誕生日は「8月31日」でしたが、大正時代当時、天皇誕生日の祝日は「10月31日」だったのです。

そしてその理由は――大正天皇みずからが言ったとされる、こんな意見でした。

「8月31日はみんなが正装を着て集まるのに暑すぎるので、祝日は10月31日にします!!」

いかかでしょうか?

 

まとめ

今回は「平成」という時代の終わりに関係して、「天皇誕生日」や「昭和の日」がどういう扱いになるか、について調べてみました。

 

2019年4月30日が「平成最後の日」ならば、その前日2019年4月29日は「平成最後の昭和の日」ということになります。

しかし、2020年以降も「昭和の日」は残り、また2020年からは「2月23日」が「天皇誕生日」という祝日になります。

 

そして、そうしたことはカレンダーが勝手に巡ってくるのではなく、わたしであり「あなた」が決めていることなのです!

という「しみじみ」は、最後に改めて強調しておきたいと思います!!

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